sekichkuのブログ

全部実体験

誰もいない夜中2-4

そこから3ヶ月以上経ったある日
ママが帰ってきた
嬉しくて嬉しくてたまらなくて
安心して泣いた
ママに抱きついていたら
おばあちゃんが叔母と一緒に2階に行ってなさいと言ってきた
ママと離れたくはなかったがなんとなく従わなきゃいけない気がして、おとなしく2階に行って叔母と遊んでた

しばらくすると下からじぃじの聞いた事のない怒鳴り声とドンッ!!っていう凄い大きい音が聞こえてきて
びっくりして急いで下の階に下がったらママが倒れ込んで顔に傷を作って
顔を真っ赤にして泣いてた
ママが可哀想に見えて頭を撫でてあげた
ママがわたしを抱きしめて息を整えてから
おばあちゃんとじぃじに対して震える声で「もう2度とあなた達には頼りません」 ってはっきりした声で言ってた
その決意は24、25のシングルマザーにとってはどれだけ大きな決断だったのだろう

もうすぐでその当時のママの歳に追い付くというのに
全く想像がつかないわたしはまだまだ子供なのかな

誰もいない夜中2-3

おばあちゃん家に住んでしばらくしても
ママがいないのが寂しくて辛くて
何回も泣き叫んで癇癪をおこした
その度にどうにも出来ないから泣くなとおばあちゃんに怒られた
当時は小学生だったのでその状況下でも学校には行った
けど、どうしても辛くて学校で泣いてしまう事があった
泣いてしまっている事がバレてはいけないって考えが頭にあったから
気付かれないようにトイレに行ったり
みんなの前で泣いてしまった時は、
ママの事を言ってはいけないと思って、少し前に飼ってた犬が死んじゃったの思い出して泣いたとか嘘言って頑張って誤魔化した

登下校の途中にママと暮らしてたマンションの前を通るので、
学校が早く終わる水曜日は絶対にマンションにママが帰ってきてないか様子を見に寄った
数回ママの香水のいい匂いがしても
姿が見れる事はなかった

誰もいない夜中2-2

おばあちゃん家に着いたけど
まだ4時〜5時位の朝方だったから
インターホン鳴らしても出なくて
おばあちゃん達にも捨てられたと思って
沢山インターホン鳴らした
そしたら、おばあちゃん半ギレで出てきてくれて泣きついて事情説明した

その日のお昼、警察署に行った
ママが行方不明だから探してってお願いした
でも、ママを探すためにはまずわたしを施設に預からないといけないって言われたらしく
警察に頼るのは辞めた

ただひたすらママが帰って来るのを待つしかなかったから
おばあちゃん家に住む事になった

誰もいない夜中2 -1

小学1年生くらい?
ママまた消えたね
夜中起きたらいなくて
その頃はプリペイド携帯待たされてて
それで連絡取れたから連絡したら
朝には戻るからねって
その後連絡してもすぐ戻るからねだけ

前みたいにすぐに戻ってこなかったね
どうしようない不安が押し寄せてきて
物凄く怖くて怖くてたまらなかった
でも、そんな状況でもお腹ってすくの
朝になって家にある惣菜パン泣きながら食べた
ちょっと記憶が曖昧だけどそこから1日はお留守番したのかな
薄暗い朝方に
近いけど道が複雑なおばあちゃん家に行こうとして迷子になったっけ
けど、おばあちゃん家の近くにある個人で経営してるスーパーの店員さんが助けてくれて
無事におばあちゃん家につけた

誰もいない夜中

何回かママは消えちゃったよね
初めて消えちゃった時はわたしはまだ保育園児くらいだっけ

ある日夜中に目が覚めると寝る時にとんとんしてくれてたママがいなかったね
家中探してもいない
よく行くコンビニにいると思って
暗い夜道1人で歩いて向かったよ
でも、ママはいなかったよ
店員さんに泣きついて警察に来てもらった
パトカーの中で寝てたらママが迎えに来てたのかな
あの時の寂しさとか一連の行動とか思い出せるのに、迎えに来てくれたかどうかだけは何故か思い出せないよ。

幼いわたしのよるからあさ

幼いわたしは何も知らなくて何もわからなくてただ寂しかった

ママはいつもお仕事がんばってたね
夜はお泊まり保育に預けられていつもママがいなかった
ママとバイバイする時はいつもママは可愛かったしいい匂いをつけてた

保育で寝る時窓の外を見てママがいるかを探して
似てる人を見かけては
ママだ!迎えにきた!って何回も思って
ママのいい匂いがかおってきて、またママが迎えに来たって思ったけど、ただママのいい匂いが服に染みついてるだけで
それを幼いながらに理解しては寂しくて泣いたよ
いつもわたしが寝てる時にママが迎えに来て、朝起きたらママが隣にいてお家にいてって
寂しくて泣いてたのは夢だったとか思って
でもまたその日の夜になれば同じ事の繰り返しで
たまに違う日があるとすれば起きても保育にいてママのお迎えがお昼までなかったとか
保育先の先生のお家に泊まるとかそんなのだけ
どんな日でもよるは寂しかったよ

喧嘩と凶器

6、7才の頃ママと喧嘩した
ママに叩かれて凄く痛くて泣いて
泣くんじゃない!って怒鳴られて
話も聞いてもらえなくて
怒りや悲しみの対処の仕方がわからなくてただひたすら、癇癪を起こしてたら
ママが自殺をしようとしてた
なんでそうなったのかとか全然思い出せない
泣いてたら包丁を持ってママが死のうとしてた
包丁を持ちながらママは
あんたのせいでこんなに辛い思いをしてる、あんたなんかいらない、あんたが生きてるから苦しい、あんたが死なないなら私が死ぬから
って叫んでた

わたしはどうすれば良いのかわからなかったけど、どうにかしなきゃって思って急いで家を出ておばあちゃん家に行って
怒られちゃって泣いてたらママが死のうとしてる!って説明して
おばあちゃんとじぃじに来てもらった

そしたら、ママにまた怒られた
あんたはいつも自分が被害者面する
あんたのせいでママは苦しんでるのになんであんたが被害者面するの!って怒鳴られた

あんたの世話するのが辛い
もう生きていけないって言ってまたママは死のうとした
でも、じぃじが包丁を取りあげて
おばあちゃんがママの事なだめてる間にじぃじが鏡の裏に隠した
その日の夜じぃじとおばあちゃんが帰った後ママがまた暴れて包丁を探してた
あんた包丁の場所知ってるんでしょ!って包丁の場所も聞かれた
わたしはじぃじの一連の行動を全部見てて包丁の場所も知ってたけど
聞かれても絶対に言っちゃダメ、またあんなに怖いママは見たくないって思って
叩かれたりしたけど泣いて謝りながら絶対に包丁の場所は言わなかった
沢山の日数が経ってまたママと喧嘩した時に包丁の場所を聞かれても絶対に答えなかった


そこからもう15年以上経った今
もうそこには住んでないのに
あの時の包丁実はあそこにあったんだよ〜って言えずにいる